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コーチングは子どもにも効果的!コーチングのプロに聞いた「やる気を伸ばす方法」とは?

親の学び
公開日:2024年5月9日 更新日:2024年5月9日
コーチングは子どもにも効果的!コーチングのプロに聞いた「やる気を伸ばす方法」とは?

「子どもがやる気になってくれない」

勉強、宿題、お手伝いなど、子どもの「やる気」がポイントになる場面は多々あります。

やる気がなく仕方なくやるのと、やる気があって取り組むのでは、結果に雲泥の差があるのは目に見えていますね。

その子どもの「やる気」を出させるために効果的なのが「コーチング」。

「コーチング」はビジネスマンなどの大人が受けるイメージがあるかもしれません。しかし、「コーチング」は大人だけではなく子どもに対しても、とてもよい効果が得られるのです。

この記事では、みらいいアカデミアのコーチ研修の監修者である新堀氏※へのインタビューを交えながら、コーチングとはそもそも何なのか、コーチングを踏まえた子どものやる気を伸ばす具体的な方法をお伝えします。

もくじ


※新堀進(しんぼり すすむ)氏

ソニー出身で株式会社プロシードワン代表取締役を務める新堀 進氏は、20年以上にわたり経営者や企業幹部に対してエグゼクティブコーチングを提供。ICF国際コーチ連盟ジャパン 元代表

コーチングとは

赤鉛筆と色鉛筆で書いた顔

コーチングはもともと馬車を表す Coachから生まれた言葉です。
馬車のように人を「行きたい場所」に連れて行くための手法として、1990年代からアメリカを中心に広がり、現在では世界各国に広がっています。
コーチングはコミュニケーション手法として、ライフコーチング、ビジネスコーチングなどの分野に特化して人を支援するために広がっていきました。現在は企業の管理職たちのための部下を育てるコミュニケーション手法として認識が広がっています。

新堀氏によると、日常生活をしていて、「もっと上に行きたい、違った方向に行きたい、けれど、どうやったらいいかわからない」「どこに向かえばいいかわからない」と悩んでいる人が対象者。
また、コーチングは「この方向に行けばいい」「この山を登ればいい」と分かることで今日から何をやるべきかが分かるコミュニケーションの手法であり、それを一緒に見つけていくのがコーチの役目。答えを持っているのは対象者であり、コーチは「実現するにはどうしたらいいか」を一緒に考えて伴走する存在とのことです。

親がその役目を担うことができたら、子どもが未来に向かって前向きに進めるようにサポートできますね。

背中を押してくれるコーチング

コーチングに似たものに、「ティーチング」「カウンセリング」「コンサルティング」があります。

コーチング・ティーチング・カウンセリング・コーチング

ティーチングとは知識やスキルを教え、学習を促すこと。教育的なアプローチで、学校の授業などがそれにあたります。
カウンセリングとはコーチングと似ていますが、対象者がメンタル的、あるいはフィジカル的に、日常生活を送るのが難しい方。医学的な面から学んだ資格を持ったカウンセラーが対応し、心理的な健康を促進することを目的としています。
コンサルティングとは組織や個人に対して専門的な知識やアドバイスを提供し、問題解決や意思決定をサポートします。

コーチング、ティーチング、カウンセリング、コンサルティングの中でも、「対象者が答えを持っている」とし、アプローチしていくのは「コーチング」のみ。

つまり、子どもにコーチングをすると、子どもへの質問を通して、「子どもが考えることを促し」「子ども自身が自己認識を高め」「行動が変わる」。行動が変わると現実が変わり、やがては人生を変えていくことになります。

コーチングが子どもにも重要な理由

コーチング文字

新堀氏によると、コーチングでのコーチの役割は「自由に発想できる環境作り」だそう。

「会社のマネージャーの役目は、現場でモノを売るのではありません。デパートで物を売るのは店員さんで、店長は売りません。マネージャーや店長の役目は、部下が最大の仕事をするための環境を作ること。仕組みや雰囲気を作ったり、モチベーションを上げたりと、部下がベストな力を出すための環境を作ることです。親子関係もそれと同じです。子どもたちの一人ひとりの能力を最大限に発揮できるような環境を作ってあげるのが親の役目です。」

「自由に発想できる環境を作るのがコーチ、つまりマネージャーや店長、親の役割なのです。自由に発想できる環境があれば、石一つあるだけでも、子どもたちは勝手に遊びます。自由に自分たちで考えて作っていくのは子どもたち自身です」

自由に発想できる環境があれば、子どもたちは自ら考え、行動していくということですね。

そんな子どもに考える力を付けさせることができるコーチング。専門家でないとできないのでしょうか?
実は、コーチングは専門的な知識がないとできないものではなく、コミュニケーション手法の1つなのです。

失敗してもくじけず次のトライができる子どもに

親をはじめ子どもの周りの大人がコーチングを活用すると、子どもにもメリットがあります。

  • 個別対応の強化
  • 学習意欲の向上
  • 自己効力感の向上
  • ポジティブな学習環境の形成
  • 自己リーダーシップの育成


順に見ていきましょう。

個別対応の強化

子どもの周囲の大人がコーチングを学ぶことで、子ども自身のニーズに対応できるようになります。
学校などとは違って、通常家庭では子どもの性格や状況に合わせて対応していきますが、コーチングによって、よりその子に合わせての対応ができるようになるのです。
そのため、子どもが自分のペースで学び、成長できる環境が整います。

学習意欲の向上

コーチングを活用することで、子ども自身の自己発見や目標設定が促進され学習意欲が向上し、子どもが学びたい事に集中できるようになります。
質問やリスニング力によって、大人と子供の会話がポジティブなものになり、自己発見や目標設定が自然とできるようになるからです。

自己効力感の向上

コーチングで、子どもは自ら問題を解決し、目標達成するための力を身につけます。誰かに言われたからやるのではなく、自分がこう思うからやる、こんな目標を達成したい。そのためにどうすればいいか一緒に考えていく。これが自己効力感の向上に繋がり、自信にもなっていきます。

ポジティブな学習環境の形成

コーチングによってポジティブな働きかけをすることで、家庭内が安全安心な状態となり、子どもが学びやすい状態が整います。

自己リーダーシップの育成

コーチングの活用で、子どもが自己リーダーシップを育成する機会を得られます。大人も自分の学び方や成長に主体的に関わっていけるようになります。

子どもがコーチングを受けると、失敗にもくじけないようになります。
「みらいいアカデミアのお子さん※を見てみると、失敗してもくじけず、何度でもトライしようとしているのが共通していますね。あきらめないところが、とてもいいなと思います」と新堀氏にもコメントをいただきました。
※みらいいアカデミアでは、コーチングを用いてプログラミングを教えています。

親がコーチングを学ぶメリットとは

もし、親がコーチングを学ぶと、親子ともにコーチングのメリットを受けることができます。順に見てみましょう。

コーチングを学んだ親にとってのメリット

親がコーチングを学ぶと下記のようなメリットがあります。

  • コミュニケーションスキルの向上
  • 目標の明確化と達成感
  • ポジティブなアプローチの習得
  • 問題解決能力の向上
  • 自己理解と成長


順に見てみましょう。

コミュニケーションスキルの向上

コーチングは質問やリスニング力を使います。そのため、コーチングを学ぶとコミュニケーションスキルが向上します。子どもに対応するときでも、「叱る」以外の方法も取れるようになるでしょう。

目標の明確化と達成感

コーチングとは、冒頭で述べたように、「どの方向に向かっていくのかを明確にし、伴走すること」です。親の家庭内や自分の個人的な目標が明確になり、達成感も味わうことができます。

ポジティブなアプローチの習得

コーチングにおける質問やフィードバックはポジティブであることに重きを置かれます。そのため、コーチングを学んだ親の子どもへのアプローチはポジティブなものになり、子どもにもよい影響を与えます。

問題解決能力の向上

コーチングを学ぶことで、問題解決能力がアップし、子どもとの課題解決が進みます。
ある課題に対し、「できない」「これしか方法がない」という限定的な考え方ではなく、「他にもこんな考え方がある」「こんな視点で考えたらどうだろう」と視野を広げて考えることもできます。選択肢も増え、問題解決にも近づいていくでしょう。

自己理解と成長

コーチングを学び、親が自己理解を深め、成長すると、子どものよい手本になることができます。
子どもは思春期になると、親の言うことをあまり聞いてくれない場合もありますが、行動は見ていると言われます。
子供の成長のためには、成長している親の姿を見せることが、子どもにとって一番よいのです。

やる気につながるコーチングは親でもできる!

娘を励ます母親

子どもたちが自ら考え成長していく。
親としては理想ですね。
しかし、そのような環境を作り出すのはコーチングのプロでないと難しいのでしょうか?
実は、コーチングは親でもできるのです。

まずは「共感」!

コーチングで最も大切なのは「共感すること」
そのために、子どもの話に興味を持って「聞いて」「質問して」「認める」ことが大切です。
子どもの言うことを批判したり、注意したりするのではなく、まずは「聞く」。
子どもの話の内容に対して「どんなところが?」「なぜ」「次はどうする?」などのポジティブな質問をする。
そして、子どもが感じたこと、考えたことを「認め」「共感する」。
間違っても「話を聴かない」「否定する」ことはしないでくださいね。
できることからやってみましょう。

プログラミングを学びながらコーチングも受けられる!みらいいアカデミア

「コーチング」が子どもにも親にも良いのは分かっても、実際やるとなると難しいかもしれません。家事、育児、仕事をこなしながら、子どもにきめ細やかに対応するのは大変です。
プログラミング教室「みらいいアカデミア」の先生は、全員が「コーチ」。コーチングの手法を取り入れながら、子どもを否定せず、話を聴き、励まし、サポートします。
いつの間にか「出来なくても楽しい!」となったり、人見知りでなくなったり、学校の成績が上がったりと、驚きの声が聞こえています。
是非体験してみてくださいね。

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